『ONE PIECE』の好きなところ~「読みやすい文章」との関連から~
こんにちは。
今回は、尾田栄一郎先生の漫画『ONE PIECE』の好きなところについて、前回の記事で触れた「読みやすい文章」と関連付けて、書きたいと思います。
*記事の後半で、『ONE PIECE』69巻で描かれる重要なシーンに言及するので、『ONE PIECE』ファンでまだ69巻を読まれていない方は、閲覧に注意して頂ければと思います。
僕はコミックスの10巻くらいが出た頃から『ONE PIECE』を読み始め、それ以来、毎巻欠かさず購入して愛読しています。ちなみに好きな登場人物は、ウソップとX‐ドレークで、二人のフィギアは棚の上からいつも僕を見守ってくれています(笑)。
前回の記事で僕は、読みやすい文章=「無駄な記述が削ぎ落とされており、筆者の主張がコンパクトにまとまった文章」だと書きました。
『ONE PIECE』には、読者の心を揺さぶる名台詞が数多くあります。それらは、尾田先生の意図をストレートに伝える、まさしく「読みやすい文章」です。
一方で『ONE PIECE』には、台詞以外にも、尾田先生の主張をコンパクトに伝える、独自の表現技法が存在します。今回は、そうした独自の表現技法のうち①笑い声の工夫と、②あえての効果音の省略について、僕の意見を書いていきます。
①笑い声の工夫
尾田先生は、笑い声を工夫することによって、登場人物の性格・キャラを的確に表現されています。
ⅰ たとえば、敵方として登場するサー・クロコダイルの笑い声は、「クハハハハ」です。「ク」から始まることから、ややこもった発音となり、口を歪めながら冷やかに笑う様子がイメージできます。実際にクロコダイルは、任務を果たせなかった部下を切り捨てるような、非常に冷酷な人物として描かれています。
ⅱ また、同様に敵方であるゴッド・エネルの笑い声は、「ヤハハハハ」です。「ヤ」という開放音から始まることから、明るく無邪気に笑う様子が連想されます。
実際にエネルは、神として空島に君臨する存在であり、無邪気かつ残酷な人物として描写されています。
ⅲ さらに、黒ひげ海賊団船長のマーシャル・D・ティーチの笑い声は、「ゼハハハハ」です。豪胆で、得体の知れない不気味な人物として描かれているティーチの性格が、この笑い声に端的に表現されていると思います。
ⅳ 一方、主人公ルフィの仲間ニコ・ロビンが幼少期に出会った巨人海兵、ハグワール・D・サウロの笑い声は、「デレシシシ」です。現実にはありえないような、奇妙な笑い声ですよね。
しかし、こうした変な笑い方をするところに、サウロの人間味・人間くささが表現されており、サウロの魅力の一つになっているように感じます。尾田先生は、ロビンの悲劇的な幼少期を描くにあたって、少しでも明るい要素を読者に対して発信するために、サウロの笑い声をあえて「デレシシシ」とされたのだと思います。
ここまでみてきたように、尾田先生は、登場人物の笑い声を工夫することによって、「このキャラクターは、こんな奴だよ!」ということを、シンプルに表現されているのだと思います。
②あえての効果音の省略
『ONE PIECE』では様々な効果音が用いられ、場面に臨場感がもたらされています。たとえば、敵を倒したシーン 等で使用される「ドン!!」がその代表例です。この「ドン!!」によって、戦闘シーンの迫力がより増すことになるわけです。
もっとも『ONE PIECE』においても、敵を倒したシーンにもかかわらず、「ドン!!」が使われなかったシーンがあります。それは、トラファルガー・ローがヴェルゴを打ち破ったシーンです(69巻・第690話参照)。このシーンでは、ヴェルゴを倒したローの姿が1頁にわたって描かれるのみで、「ドン!!」等の効果音は一切使われていません。敵を破った場面において効果音を省略したのは、これが初めてではないかと思います(多分)。
僕にとって、このシーンは衝撃的でした。なぜならば、「敵を倒したらドン!!」という先入観があったからです。尾田先生は、そうした読者の固定観念を壊したかったのではないでしょうか。
超新星時代、ローはヴェルゴに歯が立ちませんでした。ヴェルゴは、ローやルフィら新世代の海賊の前に立ち塞がる、従来からの支配層を象徴する存在です。ローにとってヴェルゴは、新世界を駈け上がる上で、絶対に越えなければならない宿敵だったわけです。この場面でローが収めた勝利は、新世界を歩み始めたルフィ達にとって、超新星時代の勝利とはまるで異質のものであるということを、尾田先生は読者に印象付けたかったのではないかと思います。
このように尾田先生は、あえて効果音を省略することによって、読者に対し一定のメッセージを発信されたのではないかと考えます。
*そういえば、たしか23巻で、ルフィがクロコダイルを倒したシーンの一コマでも、効果音が一部省略されていた気がしますね。
あと、たしか44巻で、ルフィがロブ・ルッチを破ったシーンの一コマでも、効果音が部分的に省かれていた記憶がありますね。
しかし、戦闘シーンでの効果音を完全に省いたのは、本文で言及したシーンが初であったと思います。
ここまでみてきたように、尾田先生は、読者に一瞬で意図が伝わるよう、様々な工夫を凝らされていると思います。緻密なストーリーや魅力的な登場人物はもちろんですが、そうした研ぎ澄まされた表現も、僕が『ONE PIECE』を好きなところです。
以上となります。僕の趣味全開の記事を読んで頂いて、ありがとうございました。
それではまた。
「読みやすい文章」の成立要件
こんにちは。
今回は、読みやすい文章を書くためにはどういった工夫が必要なのか、という点について僕の意見を書いていきたいと思います。
僕はこれまで学部や大学院を通じて、どうすれば読みやすい文章を書けるのか、ということを試行錯誤してきました。単語の用法が誤っていたり文章全体の構成が稚拙だったりして、読み手に自分の意図が伝わらないということは、何度も経験してきています。
しかし、筆記試験やブログのように、書いた文章のみに基づいて読み手から評価を受けるという場面(書面審査)では、まさに「書いた文章が全て」なわけです。「いや、この言葉はこういう意図で使ったんです。。」等の釈明は通用しないわけです。
そこで、いかにして読みやすく、読者の誤解を招かない文章を書くのかということは、様々な場面で非常に重要となります。
①読みやすい文章とは
僕が考える読みやすい文章というのは、
無駄な記述が削ぎ落とされており、筆者の主張がコンパクトにまとまった文章
です。つまり文章を書くときには、余分な記述はできるだけ削除し、筆者の意見を読者がすぐに理解できるように、書き方を工夫する必要があります。
*かといって論理展開に必要な記述まで削除してしまえば、説得力の乏しい文章になってしまうので、そことのバランスが難しいです。自分の主張にとって不可欠な記述を見極めて、それ以外の記述は思い切って削るということが、読みやすい文章を実現する上で大事だと思います。
そしてコンパクトな文章を書くには、大きく分けて、一つ一つの文章の書き方に関する工夫と、各文章のつながり・文章全体の構成に関する工夫が必要だと考えます。
以下、それぞれ場合分けをして書いていきます。
②一つ一つの文章の書き方に関する工夫
ⅰ 文章をできるだけ短くする
一つの文章が長すぎると、筆者の主張が伝わりづらくなります。一つ一つの文章はできるだけ短くし、適宜接続詞で各文章を結びつける方が、読みやすい文章になります(接続詞については③ⅰで後述)。
ⅱ 最適な単語を用いる
自分の意図をコンパクトに伝えられる、最適な単語を用いることが重要です。あまりに多義的・抽象的な単語を用いると読み手に意図が伝わりませんし、またダラダラと単語を連ねていても、筆者の主張がぼやけてしまいます。
多義的な単語を使うときには、その文章では当該単語をどのような意味で用いるのかという点について、最初に説明が必要でしょう。
ⅲ 適切な位置に読点(、)を入れる
一文がどうしても長くなってしまう場合には、読点を上手く活用しましょう。すなわち一文の中でも、意味のまとまりごと等に切れ目があるので、その切れ目に読点を配置します。
読点が多すぎると読みにくいですが、適切な位置に読点を入れることによって、文章の構造が視覚的に把握しやすくなると考えています。
③各文章のつながり・文章全体の構成に関する工夫
ⅰ 適切な接続詞を用いる
各文章の論理的な関係を明示するためには、適切な接続詞を用いることが極めて効果的です。
論理展開を明示する接続詞として特に重要なのは、自分の主張を理由付けするときに用いる「なぜならば」、反対説を紹介した上で批判するときに用いる「しかし」、原則論を示した上で例外的場面を説明するときに用いる「もっとも」(たとえば、「原則として~は許されない。もっとも、以下の場合には例外的に許される‥」)だと思います。
「そして」はつい使いがちですが、論理の関係があいまいになりがちな接続詞なので、多用は禁物です。
*接続詞ではないですが、抽象論の後により具体的な話を展開するときに用いる「具体的には」も、つなぎに便利な表現です。
ⅱ 文章全体の流れを明快にする
文章を書き出す前に、文章全体をどのように構成するかイメージしておくと、流れの良い文章を書きやすくなります。いきなり書き出すと、話があっちこっちに飛んでしまいがちですよね。
さらに文章全体の流れを図示すると、文章の構成が明快か否か判断しやすいです。たとえば、ある見解に対する批評を書く文章があったとします。この文章全体の流れの一例を図示すると、以下のようになります。
(ある見解の紹介)
↓しかし
(その見解に対する批判)
↓
(自分の主張の結論)
↓なぜならば
(結論の理由付け)
このように文章全体の流れを矢印と接続詞を用いて図示できるということは、それだけ論理展開が分かりやすく、筆者の意見がコンパクトにまとまっているということだと思います。
*たとえば「以下では、3点に分けて説明します」等のように、文章の流れの大枠を明示する文章を挿入しておくことは、読者の予測可能性を確保する上で重要だと思います。
**一定の分量がある文章を書くときには、各内容ごとに適切な見出しをつけることで、読み手の負担を減らすことができます。
***分量が多い文章の場合には、文章全体の構成を最初に要約しておくべきでしょう。たとえば1万字以上の論文の場合には、「はじめに」などの項において論文の構成を要約しておくことが必要だと思います。この要約が分かりやすいものであれば、いかに長い論文であっても格段に読みやすくなります。
以上となります。長文を読んで頂いて、ありがとうございました。
それではまた。
内定式を終えて
こんにちは。
今週は内定式があり、無事に内定を頂くことができました。
これまで支えて下さった周囲の方々には、感謝しても感謝しきれないくらいです。今後の人生を通じて、少しでも恩返しをしていきたいと思います。
そして、僕のブログにスターやコメント等を下さる皆様、本当にありがとうございます。さまざまな方々と交流させて頂いて、ブログの楽しさにすっかりはまっております。
まだまだ投稿数が少なく、ネタの幅も狭いブログですが、もっといろいろな事柄について意見を書いていければと考えていますので、今後ともよろしくお願いいたします!
これからの人生で僕が心掛けていきたいのは、「覚悟を決める」ことです。学部のゼミの先生にも指摘して頂いたのですが、僕はどうにも迷ってしまうことが多いです。しかし官庁訪問を通じて、ようやく覚悟が定まったことで、がむしゃらに突き進む原動力が生まれたように思います。
信念をもって、覚悟を決めて、何事にも取り組んでいきたいです。
短いですが、以上となります。
明日から週末まで、旅行に行ってきます。戻ってきたら、また皆様のブログをチェックさせて頂きますね。
それではまた。
「傾聴」への関心
こんにちは。
今回は、僕が最近関心をもっている、「傾聴」について書きたいと思います。
①「傾聴」に関心をもった経緯
僕は人と会話する際に、どちらかというと聞き役に回ることが多いです。
それは、単に口下手なだけという消極的な理由にもよりますが(笑)、人の話を聴くことが元来好きで、話を上手く聴いて相手の話を引き出したい!、相手のことをもっとよく知りたい!という積極的な理由にもよります。
しかし、話の「上手い」聴き方というのは、具体的にはどういったものなのでしょうか?
僕はこれまで経験した教育関係のアルバイトの中で、生徒の学習相談に応じることも多かったのですが、生徒が悩みを解消するために、聴き手側はどういった点を工夫すればよいのか試行錯誤してきました。
また僕自身も、弁護士から公務員に進路変更するにあたって、学部のゼミの先生に相談に乗って頂いたのですが、先生が大変親身に僕の話を聴いて下さったおかげで不安が和らぎ、公務員試験対策に集中できるようになりました。話を真剣に聴いてもらえることはこれほどにもありがたいものなのか、ということを実感しました。
そして、最近になって「傾聴」という言葉を知り、傾聴スキルを高めて人の話を上手く聴けるようになりたい!と思うようになったわけです。
②「傾聴」とは
『人事労務用語辞典』(日本経団連出版)によると、「傾聴」は以下のように説明されています。
「カウンセリングやコーチングにおけるコミュニケーションスキルの一つです。
人の話をただ聞くのではなく、注意を払って、より深く、丁寧に耳を傾けること。
自分の訊きたいことを訊くのではなく、相手が話したいこと、伝えたいことを、受容的・共感的な態度で真摯に“聴く”行為や技法を指します。それによって相手への理解を深めると同時に、相手も自分自身に対する理解を深め、納得のいく判断や結論に到達できるようサポートするのが傾聴のねらいです」(太字は筆者)
相手が話したいことをしっかりと受け止める、というのが「傾聴」の第一歩のようですね。会話を続けるために相手の話を何となく「聞く」というのではなく、相手が自分自身で悩みを解消するきっかけを見つけられるように、相手の話をまずは全て受け入れ、必要に応じこちらで話を整理して、悩みのポイントを互いに共有していく、というのが「傾聴」の一つの形なのかな。
③話の聴き方の使い分け
それから、悩みの深刻さの程度に応じて、話の聴き方のあるべき姿は変わってくるかと思います。
悩みが深刻なときには、上述した「傾聴」がまさに聴き方のあるべき姿でしょう。
一方、悩みの内容が大したことではないときは、相手に話を軽く聞いてもらうだけでも(聞き流してもらうくらいでも)、個人的にはかなり気が楽になります。僕は神経質で細かいことを気にしがちなのですが、そうした時には友人に愚痴をこぼして、笑い飛ばしてもらうようにしています。「またそんなことで悩んでいるのかよ!」という突っ込みを入れてもらうことで、「俺が抱えてる悩みなんて、ちっぽけなものだな。。」ということに気が付き、自分の状況をある程度客観視できるように感じています。
*ただ、他人からすれば大したことがないようにみえる悩みでも、本人にとっては(少なくともその当時は)非常に深刻な悩みであったりするから、話の聴き手としては、そこに注意しなければいけない。小さい悩みだと笑い飛ばした結果、本人がショックを受ける場合もあるだろうし。
話の内容だけでなく、本人の元気さ・健康状態なども見極めて、聴き手が自らのスタンスを適切に決定していかなければならない。こうした点もあって、話を聴くことは簡単なようにみえて意外と難しく、聴き方の上手い人・下手な人で力量の差が大きいのでしょうね。
最近、「傾聴」活動に取り組む団体のHPをよく見るのですが、今度は実際にそうした団体の活動に参加してみたいと思います。それを受けて話の聴き方についてまた考えたことがあれば、ブログに書きたいと思います。
来週は、いよいよ内定式です。久しぶりに職員の方々や同期と会えるのでとても楽しみなのですが、関係者挨拶等もあるので少し緊張しますね。。
それではまた。
国家総合職の面接試験対策Ⅳ(コンピテンシー面接について)
こんにちは。
司法試験合格者対象の国家総合職試験(法務区分)が近づいてきたということで、面接試験対策についてまた書きます。
今回は、国家総合職試験で実施されている「コンピテンシー面接」について書きたいと思います。
*コンピテンシー面接は、国家一般職や各国家専門職の人物試験でも導入され、各地方自治体でも採用の動きが広がっているそうです(『2014年度版 公務員試験 現職人事が書いた「面接試験・官庁訪問」の本』(実務教育出版)105頁)。
①コンピテンシー面接って?
「「これまでに力を入れてきたことは何ですか?」とか「達成感があったと感じたのはどんなことですか?」というふうに受験者の実際の経験を聞く質問方法」(前出『現職人事が書いた「面接試験・官庁訪問」の本』105頁)を重視する面接です。
人事院面接の面接カードには「達成感があったと感じたり、力を入れてきたりした経験について、どのような状況で(いつ頃、どこで、誰と等)、どのようなことをしたのか、簡潔に記入してください」という指示があります。受験者の過去の行動と関連付けて、能力を評価しようとするものといえるでしょう。
人事院面接だけでなく、官庁訪問でも、実際の経験から回答を組み立てていくことは重視されていたように思います。何の裏付けもない回答より、実体験に基づく回答の方が俄然説得力がある以上、当然と言えば当然かもしれませんが。
したがって自己分析においては、これまでの人生を振り返って、力を入れて取り組んできた活動を整理しつつ、その経験を通じて自分はどのような能力を身につけてきたのかを分析することが、特に重要となります。
*「経験」といっても、「政策立案コンテストに出場して入賞しました!」といった、いかにも公務員としての素質をアピールできそうな経験でなければならない、というわけではないです(ロースクール出身者で、そんな経験がある人はそうはいないですよね・・)。ゼミ活動やアルバイトなど、学生生活の中のありふれた経験であっても、その経験という「事実」をいかに自分なりに「評価」して、面接官に能力をアピールするのかが問われているのだと思います。
** 原則として、大学入学以降に経験したことをアピールした方がよいそうです。
例外的に高校以前の経験を用いるのは、特に目覚ましい功績を上げた場合か、大学入学以降のネタが尽きた場合に限定しましょう。
②コンピテンシー評価を意識した回答の作り方
ここでは「調整力」の自己PRを例にとって、コンピテンシー評価を意識した回答の作り方について、僕の意見を書きます。
基本的には、以下の5つのステップで回答を作成すればよいと思います。
ⅰ 私は、「調整力」に自信があります。
ⅱ (「調整力」を実証する、実際の経験の概要を説明)
ⅲ (ⅱの経験について、苦労した点を指摘)
ⅳ (ⅲの点に対処するために、自分なりに工夫したことを説明)
ⅴ 以上の活動を通じて、私は「調整力」に磨きをかけられたと考えています。
どのように回答を作るにせよ、過去の行動がどのようなものであったか、その経験から自分はいかなる能力を身につけたのか、段階を追って手際良く説明することが必要になります。
*総合職職員は、各省庁・国会議員・関係業界など様々な利害関係者の意見をまとめていかなければならないので、「調整力」は非常に重視されるそうです(前出『現職人事が書いた「面接試験・官庁訪問」の本』46頁)。
**自己PRは、複数の能力について用意しておいた方がよいです。1回の面接の中でも、複数回の自己PRを求められることがあります。ちなみに僕は、「聴く力」「行動力」「調整力」という3つの能力について、実際の経験を基に回答を用意していました。
以上となります。次は何について書こうかなー。
それではまた。
back number live at 日本武道館 -stay with us-の感想
ご無沙汰しています。
今回は、僕が約4年間にわたって応援しているバンドの「back number」について書きたいと思います。
back numberについては知らない方が多いと思うので、動画を交えながら紹介するとともに(①)、先日back numberの初の武道館ライブに行ってきたので、その感想を書いていきます(②)。
①「back number」って?
群馬県出身の3人組バンドで、メンバーはVo.Gu.清水 依与吏(いより)さん、 Ba.Cho.小島 和也さん、そしてDr.栗原 寿さんです。全楽曲について、清水 依与吏さんが作詞・作曲を担当しています。
結成の経緯ですが、清水 依与吏さんが高校時代に彼女をバンドマンにとられたので、自分もバンドを始めて見返したい!という思いから、back numberを結成したそうです。「back number」というバンド名は、「彼女からすれば、自分はback number(型遅れ)だから。。」という理由で付けられたとのことです。
そんな切ない結成の経緯をもつback numberですが、曲の歌詞・メロディーも、切なくて女々しいものが多いです。
その代表格が、「わたがし」です。
その一方で、「花束」に代表される、リア充ソングもあります(笑)。ちなみに、曲の雰囲気に合ったモデルさんをPVに起用するのも、back numberの特徴ですね。
さらに、力強くて迫力のある曲も、素晴らしいです。悩んでいるときに「青い春」を聴くと、覚悟を決めて、がむしゃらに進むしかないという気持ちになります。
②back number live at 日本武道館 -stay with us-の感想
そして先日、back numberの初の武道館ライブ、「live at 日本武道館 -stay with us-」に行ってきました。
ライブの感想は、感動した、という一言に尽きます。
特に、清水 依与吏さんが「スーパースターになったら」という曲に入る前に、「俺達はスーパースターになって、ここにいる皆を全員、東京ドームまで連れて行くから!」という趣旨の宣言をしたときが、一番感動しましたね。僕としては「いや、もう俺達にとっては、十分スーパースターだから。。体調には気をつけてほしいけど、でもback numberがさらなる高みを目指すなら、もうどこまでも付いていきますよ!
」という気持ちでした(笑)。
また、僕はどちらかというとインディーズ時代の曲の方が好きなんですが、その時代の曲もたくさん聴けたので、非常に満足しました。特にアンコールのラストで、一番好きな曲の一つの「海岸通り」が、依与吏さんの「この曲には何回も救われたな・・」の一言とともに曲紹介されたときには、感極まってしまいましたね。
僕がback numberを知ったのは、たまたまラジオでback numberの最初の曲「重なり」を聴いたのがきっかけですが、もうあれから4年も経ちました。これからもずっと、応援していきたいと思います。
以上となります。皆さんが少しでもback numberに興味をもって頂ければ、とても嬉しいです。それにしても②ライブの感想については、やや暴走気味ですね。。
それではまた。
趣旨・目的を意識することの重要性
こんにちは。
今回は、僕が法律学の勉強から学んだ、「趣旨・目的を意識すること」の重要性について、書いてみたいと思います。趣旨・目的を意識することは、法解釈以外の議論においても役に立つということを、官庁訪問を通じて実感したためです。
以下では、①(法律学の思考パターン)、②(法解釈以外の議論でも、趣旨・目的を意識することは大事)に分けて、書いていきます。
①法律学の思考パターン
法律の条文では、あらゆる状況において適用できるように、抽象的な文言が用いられることが多いです。そうした条文の抽象的な文言を、いかに解釈するかが問題となったとき、法律学では
ⅰ 条文の趣旨・目的は何であるか、画定する
ⅱ 画定した趣旨・目的に合致するように、条文の文言を解釈する
という思考パターンがとられます。「そもそも○○条の趣旨は~にある」という決まり文句から、議論が展開されていくわけです。
以下、具体例として、慈善・教育事業に対する公金支出の合憲性を検討します(やや長いので、興味のある方だけ読んで頂ければと思います)。
憲法89条後段は「公金‥は、‥公の支配に属しない慈善、教育‥の事業に対し、これを支出‥してはならない」と規定しています。
つまり、慈善・教育事業に対する公金支出は、当該事業が「公の支配」に属していなければ、憲法89条後段に違反してしまうことになります。
しかし「公の支配」という文言は抽象的すぎて、そのままでは現実の事案に適用できません。そこで、「公の支配」という文言をいかに解釈するか(=より具体的な基準に落とし込むか)が問題となります。
上述したⅰ・ⅱの思考パターンに沿って、解釈の一例を挙げます。
ⅰ そもそも憲法89条後段の趣旨・目的は、公費の濫用の防止にある(注:この点については、学説の対立があります)。
ⅱ そして、公費の濫用の防止という趣旨・目的を達成するためには、公費の濫用を防止できる程度に、国又は地方公共団体の監督が及んでいれば足りる。
したがって「公の支配」に属するとは、公費の濫用を防止できる程度に、国又は地方公共団体の監督が及んでいることを意味すると解する(法解釈の結論=より具体的な基準の設定)。
たとえば、当該事業による公金の使い道をチェックできるのであれば、公費の濫用は防止できるので、当該事業は「公の支配」に属するといえ、憲法89条後段に反しない。
②法解釈以外の議論でも、趣旨・目的を意識することは大事
趣旨・目的を意識することは、法解釈以外の議論でも重要だと思います。
以下、官庁訪問の一場面を想定します。
ある学生が国家公務員の志望理由を問われて、「法制度作りに携わりたいから」という理由を挙げたとします(ロースクール出身者だと、この志望理由を書く人が比較的多いかと思います)。
これに対する面接官の再質問としては、「国家公務員の仕事には、法制度作りだけではなく、法制度を実際に運用していくことも含まれる。そうした法制度の運用の業務にあてられたとき、君はどうするの?」というものが考えられます。
これに対して、「いえ、もちろん法制度の運用にも関心があります。与えられた仕事については、全力で取り組んでいきたいと思います!」という回答をして、職務への熱意をアピールした場合、面接官は納得するでしょうか?
僕は、この回答で納得してもらうのは難しいと思います。もちろん熱意のアピールは重要なのですが、この回答は「どんな仕事であっても、全力で取り組みたい」という結論だけで、説得的な理由付けが示されていないからです。結論としては正しい回答であっても、説得的な理由が付されていなければ、相手に納得して頂くことは難しいでしょう。
では、どのような理由付けであれば、説得的でしょうか?
僕のおすすめは、公務員の仕事は、何のためにあるのか、究極的には何を目的としているのかという、公務員の仕事の趣旨・目的にさかのぼって、理由付けすることです。以下、①で述べた法律学の思考パターンに沿って、回答の参考例を挙げます。
「法制度作りだけでなく、法制度を運用する仕事にも、積極的に取り組んでいきたいと考えます(←まず結論を明示。以下、理由付け)。
そもそも公務員の仕事は、国民の利益に資することを目的としています(思考パターンのⅰ部分に相当)。
そして、法制度はただ作られるだけでは意味がなく、法制度が適切に運用されてこそ、国民の利益につながります(思考パターンのⅱ部分に相当)。
このように、法制度作りとともに、法制度が適切に運用されることは、国民の利益のためにきわめて重要ですから、法制度の運用の仕事にも全力で取り組んでいきたいと考えます。」
これだと少しあっさりし過ぎかな。。ただ口頭だと特に、できるだけコンパクトに伝えなければならないので、そことのバランスが難しいですね。
以上となります。長い文章を読んでいただいて、ありがとうございました。
そろそろ趣味などについても、書いていけたらなーと思います。